日本語の意味をフェニキュア文字で表現
法人の名前に込められた想い
今回のお客様は、新設予定の一般社団法人さん。お名前は「K A S A N E」。
代表の一人の方に、このお名前にどんな想いが込められているのかヒアリングしてみた。すると、KASANEを漢字で書くなら、「襲ね(かさね)」だということがわかった。事業として年長者の知恵を受け継いでいきたいという考えと、この法人をいつまでも長く続けていき次世代に継承していきたいという想いがあり、それがKASANEという音になったことを聞いた。

お客様は着物好き!
お客様からのご要望は二つ。どちらも着物に関することだ。着物のイラストを入れて欲しいというのがその一つ。着物の用語で、薄い衣を何枚も重ね合わせることを「襲ね」と呼ぶことをこの時初めて知り、襲ね合わせたところに「K」を入れることになった。

もう一つが、着物の模様を入れて欲しいというもの。今回は「七宝模様」を選択した。

文字そのもののデザインで、最初に考えたのがK A S A N Eの響き。広辞苑で調べると、同じ音を持つ「襲ね」と「重ね」はニュアンスが同じでるとわかった。次世代に継承していくことを文字を重ねることで表現しようというアイディアが浮かんだ。
12案からお客様が選ばれたのが今回のデザイン。このK A S A N Eは、古いアルファベットであるフェニキュア文字やルーン文字を参考にして作ってみた。KとA、SとA、NとEがそれぞれ重なっている。そして、着物を襲ねたように、「K」の文字が横になっている。着物という和と、フェニキュア文字という古い洋の文字とのコラボレーションだ。


